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福田議員(自民)

 

(問)教育問題について

1.学力向上策と不登校対策は一体的に進める必要があるが、今後の取組方針について所見を伺う。

2.学校からの学力調査結果をすぐに対策に生かしたいとの声に応えることはできないのか伺う。

3.家庭環境の問題に対する取組状況と今後の方針を伺う。

 

(答)教育長

1.学力向上策と不登校対策を一体的に進めるべきではないかというご質問でございます。

 学力向上策におきましても、生徒指導と同様に、学級経営や人間関係づくり、これが基本になると思っております。その意味で学力向上と生徒指導を一体的に推進することは、大変重要であると考えております。ご紹介にありましたQUテスト。これは、個々の生徒が自分をどのようにとらえているのか、友だちとつながりができているかなど、生徒個々の心の状況等について客観的に把握するための心理テストでございます。このQUテストの活用につきましては、今年度から三年間、県内の二中学校区をモデル地域に指定をいたしまして現在研究を進めております。これまでの成果といたしまして、人間関係がうまくつくれず孤立している生徒、あるいは情緒が不安定な生徒に対しまして、個別の指導支援ができたという指導ができたということによりまして、学級での存在感や満足度が増し、不登校の未然防止に加えまして、学習意欲の向上が見られたという報告も受けております。

 こういったことから、来年度は、県内すべての市町村立学校の小学校五年生と中学校二年生、これを対象にQUテストの導入を計画をしているところでございます。これによりまして各学校で県の学力調査結果とQUテストの結果を関連付けまして、学力向上と生徒指導を一体とした取組として推進していきたいと考えております。

 

2.学力調査結果をもっと早く保護者に結果が返せないかというご質問でございます。

 現在、県の学力調査は、五月中旬に実施をいたしまして、その結果は七月上旬に学校に届いております。このため結果の活用が二学期以降になる学校も多い状況であります。ご指摘の通り関係者からは、もう少し早く結果を得ることができないかという要望も受けているところでございます。このため、来年度は、この学力調査をこれまでよりもできるだけ早く、早期に実施したいというふうに考えております。

 これによりまして学校では、先ほどのQUテストと学力調査の両方の結果を踏まえまして、夏休み前までに保護者や生徒と面談をして、一人一人に応じたきめ細かな指導が行えるということと、夏休みを利用して、指導上の課題や改善策の検討を行うことができるというふうに考えております。

 

3.それから三点目でございます。不登校等の生徒指導上の課題に対応するために、家庭環境の問題にどういうふうに取り組んでいるかというご質問でございます。

 問題行動・いじめ・不登校など生徒指導上の課題解決のためには、学校の対応だけではなくて、家庭との連携協力が必要でございます。これまでも、教員の努力によりまして可能な範囲で家庭との連携を密にしながら対応に努めてきておりますが、学校が家庭の経済的な困難さなどの問題に直接かかわることは難しい問題でもございます。

 このため、平成二十年度から、社会福祉等の専門的な知識を有しております者を市町村に配置をいたしまして、学校や家庭に働きかけたり、関係機関などとの連携を図る「スクールソーシャルワーカー事業」といっております、この事業を実施をいたしております。

 これまでのこの取組によりまして、例えば経済状況が厳しく子どもの養育が困難な家庭などに対しまして、生活保護等の支援が受けられるように手助けを行った、こういった事例など、家庭環境の問題が好転した事例も増えてきております。

 今後も、この事業が、市町村におきまして、一層積極的に活用されるよう働きかけますとともに、福祉部局とも十分に連携を図りながら家庭との連携・協力を密にするよう努めてまいります。以上です。

 

 

 

 


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