島田議員(自民)
(問)教育について
- 本県の将来を担う子供たちに必要な教育のあり方、学力についての所見と、教育に行政はどう関わり、家庭と地域住民はどのようなかたちで関わる必要があるのかについて伺う。
- 子供が達将来地域を支える人材として育っていく上での「ふるさと教育」の位置づけ、「ふるさと教育」への思いと、どうすればふるさとが子供たちの中に染みこんで受け止めてもらえるのか伺う。
- 五月に県内小・中学校で実施した一斉学力調査の結果の公開方法について伺う。
(答)教育委員長
- 私は、常日頃から島根の将来を担う子どもたちには、自ら学び、自ら考え、そして行動するという、『社会の一員として、自立して生きていくことができる力』を身につけて欲しいと考えております。
昨年ですが私は、フランスのストラスブールという、既に美しい街並みが世界遺産に登録されている、ドイツとの国境の町を訪ねました。
長い間、国家の狭間で紛争の続いたところですが、歴史の豊かな学園都市です。そのストラスブール大学の歌に、=教えるとは希望を語ること、学ぶとは誠実を胸にきざむこと=の一節があり、とても感動いたしました。
学ぶ力、豊かな心、たくましい体を養うために、教育行政としては、資質の高い教職員の養成やその適正配置、学校施設の整備など、子どもたちが充実した学習のできる教育環境をつくっていくことも必要であると思います。
また、近年朝ご飯を食べなかったり、パソコンやゲーム機器などの普及により就寝時間が深夜化するなど、子どもたちの言葉や生活が乱れていることから、家庭においてはこのような乱れを改め、子どもたちの心身の健康を育むために、正しい食習慣や生活習慣を身につけさせることが大切であります。
さらに、地域住民の方々には、生きた体験の場を提供して頂くことで、子どもたちが積極的に社会との関わりを持ち、社会に貢献できる人間に成長することが期待できると考えます。
現在、痛ましい子どもの事件や事故が多く起きております。地域住民の皆様には、子どもたちに夢を語り、誠実を伝えられる、安全な地域づくりに御協力を頂きたいと思います。
(答)教育長
2.まず、「ふるさと教育」についてであります。
「しまね教育ビジョン21」では、島根の特色を生かした教育を推進していくこととしており、地域の自然、歴史、文化や産業などを活用したふるさと教育を進めていくことを、大きな柱の一つとして、位置づけております。その目指すところは、「ふるさとへの愛着を深め、ふるさとに誇りをもつ子どもを育成する」ことであります。
ねらいの今一つは、ふるさとについての知識の習得だけでなく、地域の人々、教育資源とのふれあいを通して、「他人を優しく思いやる心」や「うつくしいもの、気高いものに感動する心」などを養い、何事にも前向きに取り組む、意欲的で豊かな心を持つ子どもが育って行くことを期待しております。
地域の人々とのふれあいを通して、子どもたちに感動と自信をもたらし、学習意欲や探求意欲が向上し、地域に深い愛着を持つ子どもの育成に結びついていると思っております。
また、この事業を通じまして、「先生方の意識が地域に向くようになった。地域の方は、子どもたちに関わることで元気になった。生涯学習で取り組んできたことの発表の機会の場になった。」等々期待したとおりの成果をもたらしてもおります。
今後、さらにふるさと教育を拡充していきたいと考えておりますが、そのためにも、地域からの協力を受けながら、集団遊びや交流活動を楽しく行っております「子どもの居場所づくり事業」や、学校と地域をつなぐ役割を担う「地域教育コーディネーター」などと連携して総合的に取り組んでいきたいと考えております。
3.次に、島根県学力調査の結果の公表についてであります。
この調査の結果につきましては、現在、集計中であり、七月中旬までに、各市町村、各小・中学校に、集計した数値を届けるとともに、速報として第一次の公表を行う予定にしております。
公表する内容は、県全体の教科に関する調査の概要及び学習・生活の意識に関する調査結果の概要等としております。これらの調査結果や分析内容等を周知するために、夏季休業中に学校、市町村教育委員会を対象に結果説明会を開催いたします。
さらに、詳細な分析・考察を加え、指導の改善方策等を入れましたものを九月末を目途に「報告書」として第二次の公表を予定しております。
調査結果は、学校パワーアップ事業や教員パワーアップ事業等の学力向上対策事業に積極的に生かしてまいります。
詳細な調査結果や分析内容につきましては、所管の市町村教育委員会及び各学校に通知し、各学校での指導の工夫・改善にも役立ててまいります
また、調査結果の概要をリーフレットにして、小・中学校の全ての保護者及び教職員に配布し、周知・啓発を行うこととしております。
なお、調査結果の公表に当たっては、過度な競争を煽らないように配慮いたしまして、今回の学力調査が、いわゆるランク付けではなく、地域から信頼される学校づくりに繋がるようにして参りたいと考えております。
(問)認定子ども園について
- 就学前教育についての考え方を伺う。
(答)教育長
- 次に、本県の就学前の教育についての考え方についてであります。
幼児期は、周囲の人々と触れ合う中で、コミュニケーションや言語能力の基礎を身に付けるなど生涯にわたる人間形成の基盤が培われる大切な時期であります。
このような時期に行われる幼児教育は、三つ子の魂百までと俗に言われますように極めて重要な役割を担っておます。その本質は、子ども同士のかかわりを基本とした遊びや具体的な体験活動を通して、基本的な生活習慣、人との関わる力などが育つように指導することにあると考えております。
このためには、学校や地域での幼児の生活経験を考慮して、発達の課題に即した指導が必要であると考えております。
今後、認定子ども園の制度が開始されても、こうした幼児教育についての基本的な考え方は変わるものではないと考えております。
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島根県教育委員会
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