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吉田議員

(問)人づくりについて

1.「特別の教科道徳」を教える教員の研修の進捗状況と研修する上での課題について伺う。

2.県内各地で行われているスポーツや文化・芸術活動などの地域住民による主体的な様々な活動は、社会教育にも繋がっていると思うが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.2点のご質問にお答えをいたします。まず、「特別な教科道徳」に関する教員研修についてであります。

 平成27年度から今年度にかけ、改正された学習指導要領を踏まえた教員研修を行い、学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の進め方や、教科化に向けた趣旨や背景などについて教職員の理解を深めてきております。

 「特別の教科道徳」の実施に向けた研修の狙いでありますが、改正の趣旨を理解し、答えが一つでない道徳的な課題を一人ひとりの児童生徒が自分自身の問題として捉え、向き合い「考え、議論する道徳」への転換、これはいわゆる道徳教育における「主体的・対話的で深い学び」のことを意味すると考えておりますが、そのような転換を図っていくための、質の高い教育活動の実践に繋げる、そのための教員研修が求められていると考えております。

 このため、文部科学省が実施します「道徳教育指導者養成研修」の中国・四国ブロック大会を来年度、島根県で実施をいたします。このほか、各学校の中で道徳教育を推進する役割を担う教員を対象にいたしました研修会を平成29年度には全小学校を対象に、そして平成30年度には全中学校を対象に実施する予定としております。

 これに併せまして各教育事務所の指導主事が、平成29年度には全小学校、平成30年度には全中学校を訪問いたしまして、校内研修への助言・指導を行うことで、教職員の理解を深めていく、このような考えであります。

 

2.次に、地域住民の主体的な活動の意義についてお答えいたします。

 議員から、スポーツや文化・芸術活動、伝統芸能の継承など、県内それぞれの地域において住民の主体的な参画によって行われている多様な活動には人づくりの面で大きな意義があるのではないか、とのご指摘をいただきました。私も同感であります。

 また、議員から、こうした住民主体の活動と社会教育との関係についてのご質問もございましたが、そもそも社会教育とは、「社会の中で、多様な主体によって行われる、教育目標を持った組織的な教育活動」のことを指すとされております。また、社会教育行政の責務とは、「すべての国民があらゆる機会、あらゆる場所を利用して、自ら実際生活に即する文化的教養を高め得るような環境を醸成すること」とされております。

 議員からご紹介がございました住民主体の様々な活動は、「社会教育」の定義に合致するものも多く、また、社会教育行政が醸成すべき「学びの環境」の一部を担っているケースも多いと考えられますので、一般論として奨励されるべきものと考えております。

 さらに、全国的には、都市化や核家族化等の進展に伴い、地域の中での人と人との絆が弱まるにつれて、社会教育が衰退してしまった例も多い中で、ここ島根では、今も残る社会教育の力が、学校教育を支え、家庭教育を支え、そして家庭を支えております。また、社会教育は、地域づくりに主体的に参画する人の輪を広げていく大切な役割も担っております。

 このような社会教育の力は、これから生き残りをかけた「地方創生」を進めるにあたって、他県にはない大きなアドバンテージになるのではないかと思っております。

 そうした意味においても、住民主体の様々な活動には大きな期待を寄せております。以上でございます。

 


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