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大国議員

(問)学力調査の学校別成績公表について
1.学校別結果公表によって、過度な競争と序列化が生じ、学力テストの弊害が生まれていると思うが、認識を伺う。
2.過度な競争を招き、現場に圧力を与える全国学力テストへは参加しないこと、県の学力テストは実施しないことを強く求めるが、所見を伺う。また、就学援助制度の充実や学費負担軽減、教員の多忙化の解消こそ、学力向上の確かな道と考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長
1.学力調査についての質問にお答えします。
まず、学力調査の学校別成績の公表についてです。学力調査の学校別結果の公表は、市町村教育委員会の判断で行うこととなっており、文部科学省の実施要領では、過度な競争につながらないよう、数値を一覧にしての公表は行わないこと、公表内容・方法などについては当該学校と事前に十分相談すること、などの配慮事項が記載されています。
学校別結果の公表は、昨年度から可能となったところですが、松江市が数値を含む公表を、出雲市が文章記述による公表を実施し、ほかの17市町村は学校別結果の公表をしておりません。
学力調査結果の公表については、学校の序列化や過度な競争につながらないよう配慮することが大切であると認識しています。
公表による弊害につきましては、県教育委員会としてはこれまで聞いてはおりませんが、いろいろとお話もありましたので、今後、松江市教委などにもよく聞いてみたいと思います。

 

(再質問)学校別結果公表の弊害について、市教委に聞いてみたいと言われたが、松江市や出雲市でどのような状況が起こっているか、県教委としてこれまで把握に努めてこなかったのか伺う。

 

(答)教育長
これまで聞いていないということではなくて、松江市教育委員会とか一部の学校の話も聞いておりますけれども、聞いたところでは弊害は起こっていないというような話を聞いてて、今日のお話でしたので、もう一度よく聞いてみたいという答弁をさせていただきました。
先ほど言われたこともよく踏まえて、今後、話を聞いていきたいと思います。

 

(再々質問)教育長もご存じだと思うが、松江市内で特にいろんな弊害が生まれている。学校間の比較だとか、地域住民が地域の学校をどう感じているだとか、現場は実務が増えて大変になっているという状況があるので、ここの認識だけは持っていただきたい。

 

(答)教育長
先ほど言われたこともよく踏まえて、今後、話を聞いていきたいと思います。

 

2.次に、全国学力調査への参加、県学力調査の実施などについてであります。
学力調査のねらいは、各学校が、分析結果に基づいて児童生徒の学力の状況や課題を把握し、指導の改善や児童生徒一人一人の指導に生かすこと、児童生徒が自分の強みや弱みを知り、学習への取組や生活の改善に生かすこと、などが挙げられます。
そして、学力調査にあわせて行われている、児童生徒の学習・生活状況に関する意識調査などは、指導上の課題を把握し、改善を図るために手掛かりとなっております。例えば、算数の勉強が好きな児童の割合が、島根県では、全国に比べて低い状況にあり、算数についての興味や関心を高めるため、指導の改善を図っています。また、学力の育成に有効な、学習のめあてを示したり、学習したことを振り返る学習が、全国に比べて行われていない状況があり、授業改善の重点課題として取り組むなど、調査結果を有効に活用し、指導の改善を行っております。
また、県の学力調査は、全国学力調査と比べ、実施学年や教科数も多く、学力状況に加え学習・生活状況についての把握がより総合的にできることから、児童生徒一人一人の個別指導の充実や生活の改善にも活用でき、実施する意義は大きいと認識しております。
県学力調査の共同実施主体である市町村の教育委員会からも、継続するよう強く要望されているところです。
また、議員のご質問にありました就学支援制度など、児童生徒の学習環境を支えたり、教員の多忙化の解消を進めたりすることは大切であり、次のような取組を行っています。
生活・学習環境を整え、教育の充実を図る小・中学校の少人数学級編制。少人数授業や複数教員による指導など、きめ細かな指導を行うため、教員を増員して配置。いじめ、不登校、問題行動への対応など、児童生徒支援が必要な学校に教員を増員して配置、などです。
このような取組は引き続き行っていく必要があると認識しております。


お問い合わせ先

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