• 背景色 
  • 文字サイズ 

珍部議員(民主県民)

 

(問)対話型鑑賞について

1.人材育成のカリキュラムとして、対話型鑑賞についての所見と、今後の活用策を伺う。

 

(答)教育長

1.1点目は、対話型鑑賞についてであります。

 美術作品の鑑賞は、造形的な美しさなどを感じ取り、美術や伝統と文化に対する理解と愛情を深める学習です。

 その手立ての一つとして、他者の考えを聞きながら、自分になかった視点や考えを持つ対話型鑑賞は有効な方法であると考えています。

 県内では、いくつかの学校で県立美術館の学芸員を招いて、対話型鑑賞の授業を実施しています。

 また、教育センターでは、対話を用いた鑑賞についての研修を開設しており、今年度も9月に実施することとしています。

 対話型鑑賞は人の話を理解し、自分の気持ちを表現するという言語活動のひとつでもあり、児童生徒のコミュニケーション力の育成にもつながる活動です。児童生徒の実態や美術作品の内容に応じて、取り入れていくこととしています。

 また、社会教育においては、各公民館などが実施している講座において、地域にある美術作品に目を向け、対話型鑑賞を活用した事例などについて、社会教育関係者などに対し情報提供を行ってまいります。

 

(問)学力向上策について

1.少人数学級化について、今後どのような効果を期待しているのか見解を伺う。

2.教員の増員、或いは教室の数の確保など、問題なく行うことが出来たのか伺う。

3.土曜日を活用した教育活動の現状及び今後の取り組みについて考えを伺う。

4.島根県内の児童生徒の睡眠時間の実態を伺う。

 

(答)教育長

1.2点目は、少人数学級化の効果についてです。

 少人数学級編制により、教員が一人一人の子どもたちに向き合う時間が増えることで、次のような効果を期待しております。

 教育指導の面では、子どもたち一人一人に目の行き届いた指導ができること、子どもたちの発言する機会が増え、思考力を深める授業づくりができること、子どもたちの悩みや相談に応える時間が確保できることです。

 家庭・保護者にとっては、学校のきめ細かな対応により、家庭・保護者の学校や教員に対する信頼感が高まること、学校と家庭が密に連携して子どもを見守り対処することが可能となることです。

 そして、子どもたちにとっては、良好な人間関係のもと落ち着いた学級生活を送ることができること、学習意欲が向上することであります。

 文部科学省が設置した検討会議や、他県の効果検証資料でも同様の効果があると指摘されております。

 小学校3年生以上の少人数学級編制は、始まってまだ間もないため、効果の検証についてはまだこれからですが、今後検証してまいります。

 

2.小学校3年生、4年生、中学校1年生で47校・51学級が増加の対象となりました。このうち45校・49学級で少人数学級編制を実施し、増加学級分の教員を配置したところです。

 また、残りの2校・2学級については、教室の確保ができませんでしたが、各校1名ずつの教員加配を行い、きめ細かな指導を行っています。

 設置者である市町村教委によりますと、この2校・2学級についても、平成28年度には教室確保ができる見通しであると聞いております。

 

3.土曜日を活用した教育活動は、市町村教育委員会が、国・県の補助事業である2つの事業を活用して取り組んでおります。

 一つは、小学生が放課後や土曜日に安全・安心して活動する拠点を確保し、学校、家庭、地域が一体となって、読み聞かせ、書道、スポーツ教室など子どもたちの様々な体験を支援する「放課後子ども教室」という事業です。土曜日に開設している教室数は、13市町村72教室となっております。

 二つ目は、会社員や外国人など、土曜日に地域にいる大人が指導者となって、希望する小中学生にキャリア教育や英会話教室など多様なプログラムを提供する、一寸長い事業名ですが、「地域の社会資源を使った土曜日の教育支援体制等の構築をめざす事業」です。現在4市町でこれを取り組んでおります。

 島根県では、地域ぐるみで子どもたちを育もうという意識が醸成され、それぞれの地域で子育てを支援する体制づくりが進んでいます。

 今後も土曜日や長期休業日等に、地域において、学校ではできない体験をすることにより、学校での学習との相乗効果で、「生きる力」が育まれると考えています。

 地域の大人や、企業・NPO・関係機関の協力を得ながら、それぞれの地域において、特色ある取組が充実するよう支援してまいります。

 

4.平成25年度全国学力・学習状況調査によりますと、島根県の小学校6年生の一番多い睡眠時間は、8時間以上9時間未満で41%、次に多いのは、9時間以上10時間未満で31%となっております。

 中学校3年生では、7時間以上8時間未満が41%で一番多く、次は、8時間以上9時間未満で24%となっております。島根県の児童生徒は、全国平均と比べますと若干長い睡眠時間となっております。

 また、夜10時までに寝る割合は小学校6年生で島根県が48.2%、全国平均は47.1%です。

 中学校3年生では、島根県が6.5%、全国平均が、6.3%であり、ほぼ同じ割合であります。

 

 

 

 


お問い合わせ先

島根県教育委員会

〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
島根県教育庁総務課
TEL 0852-22-5403
FAX 0852-22-5400
kyousou@pref.shimane.lg.jp