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和田議員(民主県民)

(問)世界遺産「石見銀山遺跡」の活用と支援について

1.これまでの落石対策事業に加え、国庫補助事業の対象とならない箇所は、新たな県単独事業の創設などにより、県と大田市が一体となった取組が求められていると考えるが、所見を伺う。

2.広範囲の遺産の維持管理には大きな財政負担が見込まれるが、世界遺産法の制定などによる国の支援を求めるべきと考えるが、所見を伺う。

3.県の体制は引き続き維持され、市と共同した取組が肝要と考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.落石対策事業でございますが、現在、通行量調査等の基礎情報を収集しており、今後、落石対策が必要となる箇所を選定していくことにしております。

 選定した箇所につきましては、県と大田市の関係部局で協議し、年次的な対策計画を作成することといたしております。

 また、事業実施にあたりましては、県・市と連携をいたしまして様々な事業を取り入れる工夫もしながら、住民・来訪者等の安全確保や遺跡保全につとめて参ります。

 

(答)知事

2.ご指摘のように、石見銀山遺跡のように保存管理をする広大な地域でありますと、維持管理をするのに多大な経費を要するわけでありまして、こういう観点から石見銀山と似たような世界遺産遺跡があるところが各県色々あるわけであります。そういうところと協議を進めながら、例えばですけれども、「世界文化遺産保全管理法」といったようなものを法制を作りまして、その中で整備保全のための財源を確保していってはどうかといったことを国に要望をしてきております。今後もそういった県と一緒になってやっていきたいと考えております。

 

3.石見銀山の世界遺産の登録に当たりましては大田市と県、一体となりまして、登録に向けたいろいろな活動をしてきたわけでございます。

 登録後は、世界遺産センターを設置をして、それによって来られた方の説明や、PR等を行っておりますが、そういうことにおきましても大田市と協力をしてきておりますし、落石対策あるいは、遺跡の発掘がたくさん残っています。それも一緒にやってきています。そういうことを考えますと、今後におきましても、内外に対するPR等ですね必要でございますし、遺跡の発掘調査も必要でございます。あるいは落石対策も大事でございますので、県といたしましては、必要な予算、体制を確保しながら、大田市と連携しながら、石見銀山の保全管理や活用を継続していく必要があると考えております。

 

(問)いじめ問題について

1.いじめはなぜ起こるのかを含めて、いじめについてどう認識しているのか、伺う。

2.いじめ問題に対するメッセージをDVDに録画して配るなど、何らかの方法で、メッセージを発してはいかがか、所感を伺う。

3.スクールソーシャルワーカーの県内の取組状況と、国の動向に併せた更なる積極的な取組みが必要と考えるが、所見を伺う。

4.今後の防止対策の検討について、県内市町村と連携していく考えはないか、伺う。

5.教育委員会制度について率直な見解を伺う。

6.政治的中立であるべく現制度は大切であり、本来の役割を果たさなければいけない。そのためには事務局主導・追認機関教育委員会であってはならないと考えるが、所見を伺う。

 

(答)知事

1.原因はいろいろあります。しかし、いじめは弱い者を傷つける行為でありまして、難しい言葉で言いますと、やはり人権の侵害でございます。そういう意味ではあってはならない行為だというふうに思いますし、関係者はそういう意識を持って対応しなければならないというふうに思います。

 現象としては、いじめをする子供たちに、正義感でありますとか、あるいはルール意識でありますとか、思いやりがなくなっているというようなことは、言われてきておりますが、なぜそういうことになったのか。その背後にある原因については、いろいろなことも指摘されているわけでございます。たとえば、家庭での幼少時からのしつけが十分できなくなってきておる。その背景として、親が忙しいでありますとか、核家族でありますとか、あるいは家庭自身に問題がある家庭の場合もある。あるいは地域社会で子供たちが健全に育つように周りからいろいろ注意をしておりましたけども、そういう地域社会の力が弱くなっている。まあいったようなこともございます。

 また、競争社会の中で子供たちが負担からいろんなストレスを感ずるようになっている。あるいは、そういう中で学校に適応しにくい子供たちも増えておる。そういうことがいじめにつながっているとか、あるいは、子供にいろんな刺激の強い情報が世の中に出てくるようになっている。それから、学校の現場におきまして、いじめについての把握がですね、遅れるといったことがいろいろあるわけでございます。そういう意味で、原因も複合的であるわけでございます。

 しかし、いじめは学校の現場で、まあだいたい起こるわけでございます。子供たちは毎日学校に行かなきゃいかん。いじめられてもそういうことから逃げられない状況にあるということでございます。まあ、原因はいろいろありますが、こういうことが起きないように、しっかりと関係者が対応して行かなければならない、重大な問題だというふうに考えております。

 

(再質問)「教室の悪魔」の著者は、子供が愛情に満たされないところにいじめの根っこがあると述べているが、知事の感想を伺う。

 

(答)知事

 先ほど申し上げましたように、原因はいろいろあると思います。しかしですね、いじめというものはやはり、理由は何であれですね、通常は複数の場合で、一人の子供を、大勢で弱い人をいじめるということでありましてね、これはやはり人権の侵害ですね、大人がこういう目に遭ってもいけませんし、子供がそういうことをしてもいけません。そういう問題でありますので、社会全体としてですね、こういう問題に真剣に取り組んでいく必要があるというふうに考えております。

 

(答)教育委員長

2.おっしゃられますように、いじめは絶対に許されない行為でありますし、私たち大人はいじめに毅然とした態度で臨み、子ども達と真剣に向き合うことが大事であると思います。

 学校での取組を的確に行っていくことは当然でございますけれども、いじめを許さない強い気持ちや、優しい心を育むためには、先に園山議員のご質問にお答えしましたように、家庭での教育が大事だと思っております。

 小さい頃から、人として大切にしなければならないことを真剣に教え、身につけさせることが大切であると思っています。

 メッセージの伝達方法はいろいろあろうかと思いますが、現在教育委員会では、幼稚園、保育所、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の保護者に対して「教育しまね」という広報誌を年2回発行しておりますので、この中で、保護者の方へのメッセージを掲載していきたいと考えています。また、保護者を通して子供達にも伝わるようなメッセージをお伝えできればと思っております。

 

(答)教育長

3.いじめや不登校など、児童生徒の問題行動の背景でありますが、心の問題とともに家庭や友人関係等、様々な要因が複雑に絡み合っていると考えております。

 このため、社会福祉等の専門的な知識や技術を持つ人材を活用いたします、お尋ねのございましたスクールソーシャルワーカー、この事業を平成二十一年度から実施をしております。学校や保護者の相談に乗りまして、関係機関と連携して支援を行っておりまして、問題解決への有効な手立てになっているというふうに思っております。

 今年度は、十三の市町と二つの高等学校にこのスクールソーシャルワーカーを配置をいたしまして、学校や保護者への支援に当たっております。

今後でございますが、スクールカウンセラー等も含めまして拡充を図り、学校・保護者からの相談体制のいっそうの充実に努めて参りたいと考えております。

4.今後、いじめの未然防止、あるいは早期の発見、早期の対応、こういったことを図るために、さきほど申し上げました相談体制の拡充をはじめとした、対策を講じたいというふうに思っております。

 その際、小中学校では、市町村が実施主体となる事業も多いわけであります。また、学校現場の取り組みはもとより、家庭や地域の協力も不可欠であります。市町村との連携は大変重要だというふうに考えております。

 今後、具体的な事業の実施にあたり、または、さらなる対策の必要性等につきましても、市町村や市町村教育委員会等の意見も十分に聞いて、連携を図って取り組んでまいりたいと考えております。

 

(答)知事

5.大津市におきますいじめ問題に関連しまして、ご指摘のように、いろいろな意見があります。

 ただ、私は、先ほど申しましたように、いじめの原因はいろいろあるわけでございます。家庭があるでしょう。それから学校もあるでしょう。先生もあるでしょう。先生もあるでしょう。あるいは教育委員会もあるでしょう。あるいは地域社会の変化ということもあるでしょう。あるいはいろんな情報の氾濫といったような社会的な変化もあるでしょう。いろんな問題があるわけでございまして、これをしたら解決をするといったような問題ではないわけでございます。

 そういう意味におきまして、もちろん、教育委員会も大事な役割をこういう問題に対して果たすわけでございますから、いろんな変化に応じて教育委員会のあり方なども検討するということは大事なことでございますが、今の時点で、そういう検討が進んでいない、どういうふうにしたら教育委員会に問題があってどういうことが必要なのかという議論もまだまだ全然未成熟と申しますか、行われておりません。

 そういう意味で、いろんな研究をしていくことは大事でございますが、現段階で教育委員会制度をどうするかというような問題については、よくよく関係者の意見も聞きながら、検討すべき事ではないかと思います。

 

(答)教育委員長

6.私たち教育委員は、定例の会議のほかに、おっしゃられますように、いろいろな人とお話をさせていただきました。学校訪問はもちろんのこと、地域の住民の人たちや、教育関係者との意見交換、知事さんや議会の文教厚生委員会の皆様たちとも意見交換をさせていただき、できるだけ学校や地域の課題を把握し、施策決定に活かせるよう努めてきたところであります。

 また、委員同士でも、いろいろな場でいろいろな意見を交わしながら、一県民として、また在学中の子を持つ親としての感覚を教育に取り入れるように努めてきたつもりであります。

 教育委員会の運営に当たっては、事務局主導・追認機関とならないよう、また言われないように、今後も、現場に足を運び、色々な人の話に耳を傾け、機に応じて対応していくことが必要だと考えています。


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