萬代議員(無)
(問)特別支援学校の教育環境支援について
1.特別支援学校の生徒急増によるマンモス化や教室不足などの問題解決にあたって、現場の声を取り入れた整備計画を策定し、実施することを求めるが、所見を伺う。
2.急場しのぎで建設された出雲養護学校、松江養護学校乃木校舎などの仮設校舎の解消に向けた抜本的な整備計画を明らかにするよう求めるが、所見を伺う。
3.児童、生徒にとって学校施設が利用しやすく、また安全かつ円滑に学校生活が送れるよう教職員や保護者から意見・要望をしっかり聞き、緊急に改善を求めるが、所見を伺う。
4.出雲養護学校の教職員の労働環境の改善を図るべきと考えるが、所見を伺う。
5.教育委員会の法定雇用率達成に向けて、特別支援学校において、個々の生徒の特性を知る現場の教職員の意見を聞き、雇用の場の創出・確保に向けた取り組みを求めるが、所見を伺う。
6.特別支援学校の生徒の一般企業への就労を促進するために、県として恒常的に一定数の「就労コーディネーター」を配置すべきと考えるが、所見を伺う。
(答)教育長
1.老朽化・狭隘化・仮設校舎への対応について、教育委員会では、毎年度、全ての県立学校の現地調査を行い、学校現場の意見を聞きながら、現状の把握をしている。
その上で、校舎の老朽化対策としては、改修工事、あるいは建て替え等の整備の必要性について検討してきている。今後もこうした調査をしながら、適切に対応してまいりたい。
2.また、現在、生徒急増対策として仮設校舎を設置している学校もあるが、長期的にはどのような整備をしていくべきかについて、仮設校舎のリース期間等も踏まえ、特別支援学校の意見も聴きながら、検討を進めている。
3.特別支援学校の児童生徒等が安全かつ円滑に学校生活を送れることは、何よりも重要なことと考えている。
そうした観点から、学校内の移動や食品管理、児童生徒の健康管理等の問題について、作業学習の方法・時期等も含め、学校と話し合ってみたい。
4.出雲養護学校においては、一部の部屋を休養室に充てる等、教職員の労働環境の改善に努めている。
不十分な点はあろうかと思うが、現状では、今以上の拡充は難しい状況。
今後の施設整備のあり方を検討する中で、教職員の労働環境の改善に十分配慮してまいりたい。
5.県教育委員会では、教員採用試験における障がい者採用枠の新設、あるいは県立学校や教育委員会事務局における嘱託員の雇用など、障がい者雇用の促進に取り組んできました。
しかしながら、平成二十四年六月一日現在の雇用率は残念ながら一・七○%ということで、法定雇用率二・○%に達していない状況です。
こうした状況を踏まえ、本年度は、新たな取組みとして、身体障がい者を対象といたしました実習助手の採用選考を別枠で行うこととし、現在出願受付中でございます。
6.特別支援学校においては、作業学習や現場実習等を進めるとともに、教員が企業・事業所等を訪問し、実習先や就労先の開拓を行っている。
こうした取組により、卒業生の一般就労率は、おおむね三十パーセントとなっており、他の都道府県と比べて高い水準で推移。
今年度は、就労コーディネーターの制度を「住民生活に光をそそぐ交付金」を活用して、六名を配置。
今後の就労コーディネーターのあり方については、未だ年度中途でもあり、まずは、その成果を見極めたい。また、学校の意見も聴きながら、特別支援学校の就労支援や進路指導の充実に向けて、これまでの取組みも含め、どのような方策が効果的であるのか、検討を進めてまいりたい。
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