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岩田議員(民主県民)

 

(問)キャリア教育について

1.平成二十年の教育振興計画の閣議決定でキャリア教育が国の重要方針と定められましたが、将来の目標を持つのに大切な中学・高校の時期にどんな取組をしているのか伺う。

2.高校でのインターンシップについて、専門高校と普通高校の実施状況をそれぞれ伺う。

3.普通高校で実施率が低い理由は何ですか。進学校では学業を優先させているということか、伺う。

4.インターンシップ未実施校がある状況について所見を伺う。

5.中学校では全校で職場体験を行っている。高校教育において中学校での学習をベースに充実させるべきと考えるが、中高の連携はどうなっているのか伺う。

6.先日、雲南市の教育フェスタで「カタリバ」の公開授業を見た。そこでは、大学生が高校生等に、自らの体験を交え、自分の可能性を信じることの大切さなどを伝えていたが、このような取り組みを進めていくのはいかがか、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.現在中学校では、まずは実際に働くことを体感する職場体験実習、あるいは地域で活躍している方の話を聞いたりする、こういう機会を設けております。高校ではもう少し進みまして、生徒の社会的関心や職業意識を高めますとともに、企業を理解することなどを目的とした企業見学、あるいは職業意識啓発セミナー、それからインターンシップ、これらを実施をしてるところであります。特に専門高校におきましては、産学官連携によります課題研究によって、地域と連携した取り組みを実践をしてるところであります。

 

2.インターンシップでございますが、まず専門高校ではすべての専門高校で、三日間から五日間の日程でインターンシップを行っております。普通高校でありますが、全部で二十五校ございますが、このインターンシップを実施してるのは現在のところ十校でございます。

 

3.まず、専門高校でございますが、専門高校におきましては、それぞれの農業、工業、商業、専門学科の中で、先ほど申し上げました課題研究でありますとか、あるいは産業現場等におきます実習、こういったことを関連づけて取り扱いやすいということから、全校で今実施をされております。それに対しまして普通高校でありますが、入学してくる生徒の多くが大学などへの進学を目的としておりまして、それに対応するように、科目で申し上げますと、国語、数学、英語など普通教科を主体とした教育課程になっております。こういったことから、実際にインターンシップを実施していくためにはそういった全体の時間を工夫していく必要があるということから、現在のところ、先ほど申し上げました二十五校のうちの十校の実施にとどまってるということでございます。

 

4.このキャリア教育でありますが、先ほど議員からもございました、国のほうでもこのキャリア教育、特に高校においても必要だということで、最近、新学習指導要領を定められました、その高校の場面でございますが、学校の教育活動全体を通じて、計画的、組織的な進路指導を行い、キャリア教育を推進するよう求められております。そういう意味で、高校で初めてキャリア教育という言葉が学習指導要領でもうたわれております。したがいまして、私どももこのキャリア教育、高校においても、あらゆる教育活動を通じまして実施をしていく必要があるというふうに思っております。

 その中で、あらゆる教育活動と申し上げましたが、授業でありますとか、あるいは企業や大学等の見学、あるいは社会人による講話、こういったこととあわせまして、インターンシップというのも大変有効な手法であるというふうに我々も思っております。したがいまして、今後、現在インターンシップの未実施校、先ほど申し上げましたように15校ございますが、これらの学校におきましても、学校の特色あるいは生徒の実態を踏まえまして、キャリア教育の視点から学校の教育活動を工夫をされまして、こういったインターンシップを導入できるように努力をしてもらいたいというふうに思ってるところでございます。

 

5.今御指摘がございましたように、中学校、高校と、発達段階に応じて体系的なキャリア教育、これを充実させていく必要があるというふうに私どもも思っております。現在インターンシップを行っております学校におきましては、中学校で行っております職場体験学習をそれぞれの生徒の基盤としまして、それぞれの学科に関連した専門的なインターンシップを行ってる状況にあります。現在インターンシップを実施していない高校につきましても、やはり改めましてインターンシップの目的でありますとか育てたい力、こういったことを明確にしまして、中学校で行われる先ほどの職場体験実習等を踏まえまして、継続的、発展的にインターンシップに取り組んでいく必要があるというふうに思っております。

 

6.今議員のほうから御紹介をいただきましたが、先日の雲南市の教育フェスタにおきますNPO法人カタリバによります公開授業、私も聞くところによりますと、大学生が地元の中学生に対しまして自分の体験を交えながら、目標を持ち、あるいは努力することの大切さを熱く語って、中学生も熱心に聞いたというふうに聞いております。このように人生の先輩から体験を交えた話を聞くということは、児童生徒が自分の将来と真剣に向き合うために、とても有効であるというふうに考えております。現在多くの学校におきましても、母校の卒業生、また地域の事業主、医師、美容師など、さまざまな職業人から人生の体験談や生き方について話を聞く機会を設けていると承知をいたしております。今後、多くの学校でこういった形で地域や人とのネットワークを活用しながら、こういった取り組みがさらに進んでほしいと思ってるところでございます。

 

 

 

 


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