（問）人づくりについて

１．島根の子どもたちの現状に対する認識と、島根が目指す人づくりの具体像と今後の展望について伺う。

（答）教育長

１．島根の子どもたちの現状に対する認識と、島根が目指す人づくりの具体像と今後の展望についてお答えします。

　ご指摘のような、コミュニケーション能力不足、学習や教養、忍耐力、地域との関わりなどが不十分な若者が見られる状況については、様々な報道もされております。

　大学や幼・保・小・中・高、企業経営者等と意見交換してきましたが、私もこういう状況については、我が国社会が陥った複合的な社会病理とでもいえるないかと大変危惧しているところでございます。

　しかし、その一方で、頑張っている生徒がたくさんいることも事実であります。

　例えば、先日、難しい職業資格を取得した高校生を表彰いたしました。例年は２５０人前後ですが、今年度は、３０３人もの生徒が、電気工事士（一種）、基本情報技術者、測量士補などの検定試験に合格しております。

　そのうち、各専門高校代表の１８人から話を聞きましたが、自分が一生懸命頑張って勉強したことだけではなく、資格を取得したことによって自信がついたことや、自分を支えてくれた家族、先生方、友人に対する感謝の気持ちを語っておりました。

　また、昨年の高総文祭では、高校生のさわやかな挨拶や、大会運営など様々な場面におけるはつらつとした態度が、多くの人々に感動を与えました。

　様々な課題をかかえている若者がいるのも事実ですが、その逆に様々な場面で頑張っている若者も多数いることも事実です。

　私たちが目指すのは、このような頑張る子どもたちが絶対多数となることであり、それが教育の責務であると考えております。

　私は、「感性を磨けば、人生が楽しくなる。知性を高めれば、人生が豊かになる。」という言葉を、いろいろな機会にキャッチフレーズとして使っております。

　教育ビジョン２１の具体的施策の改訂もそうした考え方にたって行っており、島根の子どもたちが、感性と知性の両面を兼ね備え、心身ともに健康に育つように、一層努力したいと考えております。