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白石議員(民主県民)

(問)学校教育における今後の文化活動について

1.しまねの学校教育における今後の文化活動の位置づけについて、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.まず、学校教育における今後の文化活動についてお答えします。

 学校教育の中での文化活動は豊かな心を養うという意味で大変大事なことだと考えており、子供が健やかに成長していく人格形成において特に大事なことと思っております。

 昨年本県で行われた全国高等学校総合文化祭では、高校生がさわやかな感動的な発表や大会の運営をしてくれました。

 この大会の準備や開催を契機に、高校生の文化活動が活発化し、その活動が地域社会との繋がりも持つようになりました。

 この成果を踏まえ、学校文化活動の一層のレベル向上と普及を図ることが大事であり、そのためにも今後とも社会人指導者に積極的な協力をお願いするとともに、生徒の活動をより多くの方に知ってもらい、また生徒の励みとなるようにすることが必要であります。中学生の文化祭「アートフェスティバル」の継続実施や全国高総文祭を機に新たに芽生えた邦楽や管弦楽などの合同演奏会の開催、地域の行事とか、文化芸術団体が主催する演奏会や公演への参加等も今後とも盛んになりますすよう推進してまいります。

 なお、学校文化活動を担当していました全国高等学校総合文化祭推進室はこの3月で任務を終了します。4月以降は、地域社会と連携した文化芸術活動の振興については生涯学習課が担当しますが、高校教育課・義務教育課が行う芸術教科指導との連携を図りながら文化活動の充実に努めてまいります。

 一方、このような文化活動を指導する教員の配置につきましては、ふさわしい人材を発掘・育成し、それぞれの学校で特色ある文化活動が推進されるよう努めます。

 

 


(問)司書について

1.司書の役割について、所見を伺う。

2.今後の高等学校司書配置の展望と、事務職との兼務があり得るのか見通しを伺う。

 

(答)知事

1.はじめに、司書の役割について。

 お触れになりましたように、私も松江の城北小学校を訪問しまして、図書館の活用状況を見させていただきました。

 実は、九月議会で、三島議員から学校図書館の充実の必要性について御質問があり、この場で御議論もしたわけでございます。その時点では、私も学校図書館を見たことはありませんで、なかなかイメージがわかなかったわけでございます。三島議員が一度見て御覧なさいとお話がございまして、私も見ましょうと応じまして、それで見に行ったわけでございます。

 私は図書館は、ひっそりして、しんとして、人の少ないところだろうというイメージを持っていたのですが、早朝八時過ぎに小学校の図書館に行きますと、図書館内に子どもたちが何十人もおりまして、借りる本を探しておりました。それに借りるために、二、三十人も並んでいる状況でありまして、私が持っていたイメージとは全く違った光景だったわけであります。

 学校の先生や司書の方や、あるいは、ボランティアで来ておられる保護者の方と若干話す時間がありました。こんなふうに小学校一年生から図書館に来て、本を読むと、きっと良いようになるだろうなと、その光景を見てすぐに分かりました。それで、私の考え方も少し変わってきた訳でございます。私は、若い人たちには本を読みなさいということはずっと言っておるんですけれど、若い頃、小学校の頃から本に親しんでいるとずいぶん違ってくるのではないかと想像したわけです。

 その中でお聞きしますと、学校には、司書教諭という方もおられますが、司書という方がいて、図書の整備だとか、図書を子どもに薦めたり、あるいは先生にも教えて差し上げたり、あるいはボランティアの人たちにアドバイスをしたり、いろんなことをする、図書館の核となる存在であるようでした。

 今年度の段階で、司書の方は、小学校では二十四人おられるようです。それから中学校が五人です。高校は、御指摘のように構成の計算上、ある程度、職員としてカウントするような仕組みになっておりまして、十二学級以上の高校に設置をする仕組みになっているようで、十五人ぐらいおられるようでした。そういう意味で、学校司書は大きな役割を果たしていらっしゃる。

 しかし、小中学校は市町村の仕事でございますから、小中学校の図書館に司書を置くかどうかについては市町村の課題でございますけれども、財政力が市町村によって違います。

 私は、今、教育委員会にもお話をしていますが、市町村とよく相談されて、島根県全体で、子どもたちが図書を読む、読書をする運動のようなものを起こしたらどうですかと訴えをしているところでありまして、子どもたちだけではなく、ボランティアのような形で、保護者の方々も参加されますし、私が常々申しております中間領域といいますか、社会貢献活動の一部でございます。子どもの活性化にもなります。学力の向上にもつながっていく可能性があります。是非、そういったことをやっていったらと思っているところであります。

 

(答)教育長

2.次に、高校における学校司書の配置についてお答えします。

 一般的な例で申しますと、本県の各高校では、教員を中心に校内組織として「図書部」を設けるとともに、貸出手続きなどは生徒が主体的に行っているのが現状であります。その中で、原則として十二クラス以上の規模の高校には、教職員の配置基準等を定めた、いわゆる「標準法」にいう事務職員の一人として、本年度は総数二十名の学校司書を正規職員で配置しております。その一方、十一クラス以下の学校については、現在は専任の司書の配置には至っておりません。

 全国的に見ますと、非常勤職員なども活用しながら、全校に学校司書を置いている県もある一方で、まったく司書を配置していない県もあります。

現下の県財政の状況や、学校司書としての実際の業務の状況など様々な観点から総合的に判断すると、専任の学校司書を直ちに増員することは困難と考えております。

 私も読書については多少読んで参りましたし、読書が全ての思考の基礎となる言語能力や感性を養うためのにも大変重要だと考えております。

 こうした考えで読書の取組は大いに働きかけていきたいと考えてはおります。

 


(問)DV予防教育について

1.高校、県立大学でのDV予防教育について、民間と共同し、積極的、計画的に取り組む必要があると考えるが、所見を伺う。

 

(答)教育長

1.次に、高校におけるDV予防教育についてお答えします。

 DVや幼児虐待、さらにエイズ問題などを、思春期の、特に高校生という、これから成人となり、親となっていく段階における教育として行っていくのは、大事なことだと思います。

 それは、とりもなおさず、健全な家庭を築くための教育であり、そういう側面からいきますと、少子化対策や、家庭の教育力向上の基盤にもなっていくものと考えます。

 DVについても、こうした思春期の教育のひとつとして位置づけながら、取り組んでいくべきものだと思います。

 なお、県内の高等学校では、DVは、ロングホームルームの時間を使った人権・同和教育の中で扱っているケースがほとんどであり、民間から講師を招いての研修なども実施しているところです。

 また、家庭科においては、現在ほとんどの教科書でDVについて記載されており、現代社会をめぐる様々な問題とあわせての学習を行っています。

 学校では、単なる知識として教えるよりも、他人を思いやる心、いたわりの心、卑怯を恥じる心といった心の教育としてしっかりやっていくことが肝要だと考えます。

 

 

 


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