（問）小学校の課外活動について

１．小学校の課外活動の充実に対する所見を伺う。

２．現状をどうとらえて今後どのように取り組むのか、対応策があるのか伺う。

（答）知事

１．小学校での課外活動が少し低下をしているのではないかというお話でございます。そういうことであれば残念なことだと思います。

　やはり、私は若い人たち、特に子どもたちが成長する過程でいろいろなことを経験していくことが大事だと思っております。これは勉学でもそうですし、それ以外の課外活動でもそうであります。そうすることによってつきあいが広くなる、世界が広くなる、いろいろな違う刺激をもらうということが成長にとって大事なことだと思うわけであります。

　特に小さい頃の感受性というのは高いわけでございますから、そういうものが大きな影響を後々まで与えるわけでございます。そういう時に経験したもので、自分に合うもの、合わないもの、自分が好きなものを選択していくわけでありますけれども、そのためにも選択もいろんな活動する方が、選択肢が広くなるわけであります。そして小さい時代にそういうものを身につけて、それが合うということになって小さい時からやりますと、いろいろな才能を必要以上に開花することが可能になる、そういう可能性が非常に高くなると思います。

　最近島根県の若い人たちがいろいろな分野で活動されております。将棋の里見さん、あるいはテニスの錦織さん、あるいは横田高校の男子ホッケーチームの三冠など、いろいろ明るいニュースがあるわけです。

　例えば、横田高校の三冠というのは、聞きますと小学校の頃からホッケーのクラブがあるそうでございます。そこでリーグ戦があって、優秀な選手が中学校に行ってもやる、また中学校でもリーグがあって、そこで優秀な人たちが横田高校に入ってまたホッケーをやる、それから大学に行く人たちもいて、大学でもやる人がいる。あるいは地元に残って、社会人のチームでやる人もいる。そういう方が、セルリオという社会人のホッケーチームを結成され、今年は確か二位になったということであります。

　そういう何か傑出したことをやろうとすると、小さい頃にそういうものに出会うということが大事なわけであります。小学校の課外活動というものは、そういうチャンスを与える面もあるということでございまして、できるだけそういう機会を増やすように、教育の過程でもやってもらうことが大切じゃないかというふうに考えているところであります。

（答）教育長

２．小学校での課外活動についてお尋ねがございました。

　スポーツにしましても、あるいは芸術文化活動にいたしましても、できるだけ多様な機会の選択肢を子どもたちに用意できるということが理想でありますけれども、そのためにはそれを可能とするだけの、いわば参加する子どもの数が必要だと思います。残念ながらこの少子化の中では、一部の地域を除きまして、なかなかままならない状況にあると思っております。

　また、各小学校に小規模校が多くなっておりまして、配置する教員の得意とする活動分野が全てに及ぶというわけでもありませんので、限定的に進めざるをえないという状況にあります。

　このようなことから、例えば合唱の部活動について言えば、合唱コンクールに参加する学校が少なくなっていると考えております。

　しかしながら、芸術文化活動は子どもたちの感動する心、豊かな心を育てるということでは非常に大事でありまして、創造力とか感受性を養うということで必要不可欠だと考えております。

　紹介がありましたように、音楽の関係は合唱連盟が、合唱祭や合唱フェスティバルコンクールというようなことを開催して、そのため学校を回って指導を行ったり、音楽のレベルの向上を図る取組を行っております。

　これは、島根県が伝統的に音楽のレベルが高いわけでありますが、過去から島根大学の特音の出身者など、有能な指導者が各地域にいたということが大きいと思っております。

　小学校における合唱などの課外活動、あるいは有能なスポーツ選手の養成というのは、先程申しました、子どもの数が減っている中でなかなか困難なことではありますけれども、例えば、全国レベルで活躍した団体とか個人は、青少年の芸術文化表彰という形で表彰の機会を設けましたり、あるいは先程から話が出ておりますところの、公民館を中心とする学校支援というふうな、地域での学校の支援の取組ということによりまして、できるだけ活動の活性化を図ってまいりたいと考えております。