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藤山議員(自民)

 

(問)人の命の大切さについて

1.島根の子供達に命の大切さについてメッセージをいただきたい。

 

(答)知事

1.自分の命も、他人の命も、命というものは何ものにも代えがたい大切なものであります。このことは、人間教育の根底に据えて教えるべきモラルとして、家庭・地域・学校において子どもたちの心にしっかりと植え付けなければならないと考えております。

 にもかかわらず、全国的にいじめにより児童生徒がみずからの命を絶つという、まことに痛ましい事案が相次いでいます。その報道を耳にするたびに私も心を痛めています。

 私は、子どもたちへ次のように語りかけたいと思います。

 今、自ら命を絶とうとするまでに、傷つき苦しんでいるあなたへ、「今まで一生懸命耐えてきて、心も体も疲れきっていると思う。でも、絶対に死なないで欲しい。あなたの命は、お父さん、お母さんから引き継がれ、あなたから未来へとつなげていく大切な宝なのです。勇気を出して、苦しい胸の内を話して欲しい。あなたの思いを受け止めてくれる人が、必ずいます。」と。

 そして、周りの大人たちに対して、「大切な島根の子どもたちを全力で守って欲しい。」目の前の子どもに、「あなたは、かけがえのない私の大事な宝だ。」と語りかけて欲しいと強く訴えたいと思います。

 


 

(問)石見銀山について

1.温泉津、大森の伝統的建造物群保存地区を含めた一体的な文化財としての対応について所見を伺う。

2.世界遺産登録後の混雑に対して、地元でも様々な対策を検討しているが、県の対応について所見を伺う。

3.大森の町並みや石見銀山の歴史を含めたこの地への思いと、今後への期待を伺う。

 

(答)教育長

1.石見銀山は「石見銀山遺跡とその文化的景観」ということで世界遺産登録を目指しており、銀鉱山跡と鉱山町、街道、港と港町など、生産から積み出しまでの多様で広大な遺産であります。

 この遺跡の保存管理のため、「国史跡」、「重要伝統的建造物群保存地区」これは大森とか温泉津の町が該当しますが、「重要文化財」これは熊谷家住宅が該当しますが、この文化財の種別毎に大田市が策定した保存管理計画に加え、県と大田市が共同で、遺産全体を統括する「包括的保存管理計画」を策定し、世界遺産登録に合わせこれらの計画も提出しております。

 登録後は、これらの計画に基づき、遺産の一体的な保護を図るとともに、計画的な遺跡の整備を行い、現地での来訪者の理解が深まるよう努めて参ります。

 

2.主要なアクセス道路となる県道につきましては、これまでも計画的に整備を進めていただいておりますが、主要地方道大田桜江線の松代工区のように工事中の部分もあります。これらについては、できるだけ早期に完了するよう努力していただいております。

 道路の案内標識につきましては、現地において新設、改良の必要があると思われる箇所が十七箇所ありますが、これらについては、来年度の早い時期に、完了する見込みであります。

 また、大田市が、現在、新規整備を行っております来訪者に対する遺跡全体のガイダンス施設につきましては、これについても、登録までにはオープンするように整備を進めておりますが、県も財政支援をしながら施設の内容についても意見を申し上げるなど、現在、一緒になって整備を行っております。

 具体的にこの遺跡に来訪者があった時の混雑緩和策は、今年の5月のゴールデンウイークにも対応しましたが、臨時の駐車場を確保し、シャトルバスの運行、交通誘導員の配置、銀山公園から奥にはシャトルバスのみの運行、など、直ちに広い駐車場を確保できる情勢ではありませんが、様々なソフト対策も含めまして対応を大田市とともに図っていきたいと考えております。

 

(答)知事

3.平成八年から、世界遺産登録を目指して本格的に取り組んで参りましたが、一〇年を経た今、登録が現実のものとなりつつあることに深い感慨を覚えます。

 石見銀山遺跡は、良質で大量の銀を産出したことにより、東アジアの交易に大きな影響を及ぼし、ひいては世界的規模で東西の経済・文化交流を促した歴史遺産であります。鉱山という産業遺跡と自然景観、人々の暮らしが一体として今日まで保存されてきた点が高く評価されています。

 鉱山遺跡という性格から、一見すると地味で、世界遺産としての価値がわかりづらい遺跡と言われますが、最盛期においては、世界でも屈指の銀鉱山として一つの時代を築いた意義はもちろんのこと、日本史上も、徳川家康が関ヶ原の戦いに勝利を収めて後、わずか一〇日にして支配下に置いたほどの重要な銀山であったことなど、歴史を学べば学ぶほど知的な興味がわいてくる、極めて奥深い遺跡であります。

 私は、これまで石見銀山には、公私を問わず幾度となく訪れています。その都度、町並みの修景が進んでいく様子、家々の玄関の竹筒に飾られた花などを見るにつけ、住民の皆さんの熱い思いを感じてきました。

現在、「石見銀山協働会議」の活動に見られるように、この遺跡を守り、伝え、活用していこうとする地元の皆さんの動きが大きく広がってきていることを大変心強く思っています。

 かねがね申しておりますように、登録は「ゴールではなくスタート」であります。住民と行政が協働して守り伝えていくと同時に、地域の誇りとして大切にされ、また、温泉や竹、芋、梅など銀山ゆかりの地域資源の活用と併せて、地域全体の振興に活かされていくことを強く期待しています。

 県としても、地元大田市、地域住民と一体となって、できる限りの努力を傾注して参りたいと考えています。


お問い合わせ先

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